大ヒット作の呪縛と北斗の拳

パチスロ北斗の拳2 乱世覇王伝 天覇の章
4号機で好評だったバトルボーナスのゲーム性をRTへ移行した事で演出は旧作4号機の北斗の拳と変わらない出来栄えだった。しかし、出玉性能の不十分な設定と減るRTにより時代の流れについていけなかった。
今回新たにリリースされる2機種は北斗の拳2をベースに弱点を補った機種になっている。言わば、バージョンアップ的な存在だろう。目新しい演出は期待できないが、増える(維持できる)RTや甘いボーナス確率と天井機能を搭載し誰でも打てて機械割も上々の機種になっている。2機種同時リリースによりホール側も2機種両方設置せざるを得ないし、ホールに活気が戻ってくる事を少しは期待している。

4号機北斗の拳の販売台数は記録的な数字であり、ユーザーは誰もが打ちたいと思う機種だった。大ヒット作の次回作というのは大抵が失敗する。それはユーザーは純粋な進化を求めているが製作サイドは決まって温故知新的な見方で昔の演出などに拘りすぎになる。ゲームソフトでも言えるが、1作目と2作目はなんら変わらないものであり、3作目こそが1作目から進化を遂げた姿だと思う場合も多い。今回の北斗の拳ネクストゾーンは北斗の拳2のバージョンアップであり、5号機北斗の3作目とは言えない。むしろ、3作目こそ主役ケンシロウが帰ってくるのだろう。
ガンダムパチスロでシャアが人気だからといって、シャアが主役のパチスロを出して売れるかと考えれば微妙だ。北斗の拳でもラオウの人気はシャアより高いかもしれないが、やはり主役のケンシロウを差し置いてはいけない。5号機北斗の3作目のケンシロウのカムバックこそがユーザーが望んでいた進化形態の北斗の拳だろう。

出玉性能の補強がメインのネクストゾーン。
機械割が高ければユーザーは打つというのは短絡的な考えかもしれないが、ギャンブルである以上ローリターンではユーザーは付いて来ない。ハイリスク、ハイリターンのギャンブルこそがユーザーがもっとも打ちたがる機種であると自論している私は今回の北斗の拳に関しては、それなりの成果を上げる事が出来得ると予想している。だが2機種同時リリースというのは一時的な盛り上がりを見せるものの、将来性を考えるとパチスロ北斗の拳2 ネクストゾーン将の方が機械割が高い上に天井機能もあるので長続きするだろう。ネクストゾーン闘に関しては機械割自体は抑えられ、RTによるボーナス間のコインロスをなくし微増することで実際の出玉性能と機械割とに若干の差が出てくる。
サミーが苦境に自らを立たせている感じに見えてしまう、今回の2機種同時リリース。しかしながら、パチスロファンにとってしてみれば回胴界を盛り上げてくれるその姿勢は感心する。

※余談だが、KPEランブルローズがARTを搭載して帰ってくるらしい。
グラフィックが綺麗だったが、ゲーム性と出玉性能がダメだった機種のリニューアルに期待したい。零のやる気ない「がんばってぇ〜」の声をまた聞けることになるとは。