スカイラブ(SNKプレイモア)第2回(全5回)

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オリジナル作品のパチスロ機を追求する

オリジナルの世界観を持っているということ。有名作品などのタイアップにかかる版権料を中身の開発に回せるのは大きいです。そして、過去の開発の流れを活かしているということ。『2027』の場合は、『アストロ球団』を筆頭に、いろいろRTの仕様を工夫してきた結果。ホールも打ち手も「JPSの機種は何かあるから注目!」と認識したタイミングで登場したのが大きいでしょう。『スカイラブ』は、やはり初代『超お父さん』ヌキには語れません。

超お父さんはRTが2種類あり、バトルチャンスというリプレイ確率が高いRTとチャンスゾーンというリプレイ確率が若干上昇しているRTが存在する。バトルチャンスへ移行する為のゲーム性はチャンスゾーン中にチェリーより先にベルの入賞というものだった。このチャンスゾーンからRTへ移行するシステムはSNKプレイモアパチスロ機の礎的要素であり、スカイラブを始め、餓狼伝説、スーパーボム、ジャンジャン年中猛特訓など開発されたパチスロ機のほとんどに搭載されている。
裏を返すと、SNKプレイモアはスカイラブが高い評価を受けた一方それ以降のパチスロ機のゲーム性は似たり寄ったりで新しいチャレンジはあまり感じられない。初RPGパチスロのシスタークエストなどパチスロのゲーム性以外の演出面やコンセプトは常にオリジナルを追求しているが、肝心のシステムに関しては従来の機種と大差ないというのは勿体無い。しかし、他機種と比べSNKプレイモアの機種は同時当選を重視している傾向にあり、全ての小役に同時抽選の可能性がありボーナス確率を高くした「ボーナスを引く楽しさ」を追求しているのがわかる。

●設定1でも合算1/200を切る高いボーナス確率
○最低でも100Gに1度は訪れるRTチャンスゾーン
○それにより通常ゲーム中のステージチェンジの意味が増した
○チャンスゾーンがリプレイでズレる面白さ
●減らないRT
○BIG中の歌&アニメのオープニングばりのマッチした映像
○ミッションBIGやCBのパネル開けなどのミニゲーム
○ボーナスと小役の同時当選
●順押しでも十分すぎるほど楽しめる
○変則押し時のリール制御がわかりやすくなった

低設定でもボーナスを引くことが出来る、運で連チャンも可能な1/200というのは5号機時代で稼働率を高めるポイントだと考えられる。4号機の頃と同じ感覚でパチスロ機を作る場合、結果的には当たらない=低設定⇒稼働率低下というホール側にとっても打ち手にとっても面白くない展開になってしまう。スカイラブで一番のポイントはチャンスゾーン(RT突入契機)がボーナス後だけではなく、最低100Gに1度来るという周期的なチャンスを実現していること。次にコアなポイントとなるがチャンスゾーンがリプレイでズレるという事、これはチャンスゾーン中にチェリーに当選した場合、通常ゲーム100Gへ転落する。その後チャンスゾーンへ復帰した際にリプレイが入賞すると5ゲーム間の通常ゾーンへ転落する。この5ゲーム間にチェリーを引いても5ゲーム消化後にチャンスゾーンへ復帰する。このシステムはスカイラブ以降の機種ではなぜか採用されていないのが残念だ。
減らないRT(完走型RT)のトレジャータイムはボーナス確定時に突入することもあり、またボーナス確定後もトレジャータイム消化まで演出を楽しめることが出来る。RT中で連チャンが可能なボーナス確率というのも非常によく考えられている。ボーナスに関してはミッションBIGやチャンスボーナスの様々なゲーム性が非常に面白く、オリジナル楽曲などもラブビックとファルコンビックの両極端な2曲を収録している。※スカイラブのCD自体は発売していないが、SNKプレイモアパチスロ楽曲を集めたCDで聞くことが出来る。
変則押しのリール制御は超お父さんの頃よりも丁寧に作られていて、中押しや右リール下段赤7ビタなど様々な楽しみ方が出来る。
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SNKプレイモアの機種全般に言える事、それはボーナスを打ち手に体感して欲しいという願いだろう。5号機は完全確率だから、当然引ける時引けない時がある。JPSの2027でも言える事だが、ボーナス確率を高くして稼動を絶えず確保する事で履歴情報が豊富になる。前日の履歴が豊富であればその台を狙って次の日やイベント日に打つユーザーが増える。最近では、ホールに行っても0回転の機種が目立つがそうした機種は週末以外はずっとOFFだ。ボーナス確率を手ごろにする事で、打ち手にパチスロの一番の醍醐味を味わって欲しい、そう願う製作者は多いと思う。その醍醐味を出玉性能と引き換えにパチスロ戦国無双のようにするか、ジャグラーのようにするか、難しいところだと思う。