2027(JPS)第2回(全3回)

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2027の魅力を考えてみる

独自性や独創性を求めると版権タイアップは制限がかかる場合があります。版権の世界観は機種にとって一つの大きなポイントになりますが、パチスロとしての良さがその世界観によって削られるのが怖いといった点が大きな理由です。

版権の世界観をパチスロで再現する事は難しいと考える事が多いが、実際はパチスロとしての良さが版権の世界観で削られる怖さがネックになっている。版権で成功した機種はたくさんあるが、パチスロとしての良さが版権の世界観で削られている部分は確かに多い。「ナースウィッチ小麦ちゃん マジカルて」はJPSが出したタイアップ機種だが、パチスロとしての良さを余すことなく詰め込んだ結果、原作のゆる〜い空気感とは違った世界観をもつパチスロになってしまった。当然演出は原作通りにつくられてはいたが、その演出が活きるような画期的な出目はあまり見ることができなかった。5号機ではリンかけが長寿で人気を維持しているが、世界観とパチスロ性がマッチしたバランスの良い機種であることは間違いないと思う。

今回の『2027』の場合には、ストーリーが深くまで練りこまれており、そこが上手くゲーム性にマッチしたのではないかと考えています。特にバトルモード800Gくらいまでのストーリーが作りこまれていることが、打ち手から見て次どうなるんだろうという興味を引き、継続して遊技いただくきっかけにもなったと思っています。
緩やかな出玉スピードの低射幸性であっても、なだらかな出玉特性と液晶がマッチしたバランスの取れた機種に仕上がったと自負しています。

ART機種はART中の演出が非常に重要だ。リプレイ確率が上昇し、リプレイを揃える単調な作業の連続と簡単な目押しの連続。ART中の演出が単調であれば「作業」としての色合いが濃くなってしまい、「退屈」と感じてしまう。マジカルハロウィンなどはART中特有の演出がほとんどなく、通常時と同様の演出が繰り返される。これは退屈な例といっていいだろう。リンかけはRT中の小役ナビなどの演出は複数あり、通常ゲームとは異なっている。2027の場合、ストーリーによるART中の消化という(SNKプレイモアが考えてもおかしくない)要素を盛り込んでいる。毎回最初は同じ敵が相手になるということで、若干の退屈はあるが作りこまれた演出パターンなどART中の力の入れようは圧巻だと思う。パチスロという大人の遊びに、地球温暖化という社会への警鐘を伝えるメッセージ性の強い物語、そして過去と未来を交差するタイムパラドックスがロマンを感じる。また、潜水艦という魅力的な題材と敵潜水艦との駆け引きが多くの打ち手を虜にした。エンディングを搭載した事により打ち手を離さない要素もあり、前回の記事通り稼動重視型のパチスロの力が光っている部分でもある。SNKプレイモアの超お父さんなどもエンディングがあったが、2027の場合は赤7(スペシャルリプレイ)の存在によりエンディングへのフォローも十分出来ている。なだらかな出玉特性と液晶がマッチしたバランスの取れた機種。この一文に集約される2027の姿はリンかけと似てるようで異なっている、性格の違う双子的なイメージを私に与えた。

キャラクターグッズやサウンドトラックなどのお問い合わせなどもいただくことも、ファンの皆様のみならずホール関係者の方からもいただきますが、当社はスロットメーカーですので、まずはスロットの開発に注力させていただいている段階です。
このため、ご期待いただいている皆様には申し訳ございませんが、直近でキャラクター展開などの予定はありません。

パチスロからアニメ化やサントラなどのグッズ展開は常識とまでは行かないが、一般的なレベルまで浸透してきている。これもRIOのお陰かもしれないと感じている節もあるが、最近では大都技研パチスロと同時にゲームソフトによるシュミレーターソフトを販売している点も5号機時代の新たな戦略として実にユニークだと思う。2027はバトルモードの展開による細やかな演出の違いを考えると、やはり実機で打つのとゲームとでは緊張感が異なるだろう。予断だが、2027にはパチスロ機によくあるプレミア演出があまり用意されていない点も面白い。